鈴野未光がアイドルという職業を選んだこの世界に乾杯

Light it Up代々木初日でのミイヒちゃんの挨拶が素敵なんてありふれた言葉では表し切れないって話。



ミイヒちゃんは冒頭で「夢の話をしようと思う」と切り出した。この時点で公演前からじっくりと何を話そう、どんな気持ちを打ち明けようと精一杯考えてそこに立ってくれているのを感じてもう涙が出そうだった。何千、何万という人を前に自分の想いを打ち明けるのはとても勇気を必要とする行為だと思うから、この子はやっぱり凄いなあって。

まあ緊張はしてなかったんだろうけどね、ミイヒちゃん緊張しないもんね、偉いぞ!




幼い頃、飽きるほど聞かれる「将来の夢は何?」という質問に対して当時のミイヒちゃんは明確なそれを思い浮かべることができなかったらしい。

小さい頃なんて大体の人がそんなもんで、みんなアレやりたいコレしたいなんて言いつつ明確にそれを夢にしたいと思う人なんてごく一部だというのに、私は何故かその事にとても驚いてしまった。

ミイヒちゃんはその圧倒的なポテンシャル故にアイドルをするために生まれてきたのだと評価されていたし、実際わたしもそうだと思っていたから、勝手に最初からずっとアイドルに夢見て、アイドルになるために生きてきたんだと勘違いしていたんだ。

でもそうじゃなかった。彼女は私たちと同じように将来の夢という不確かなものに悩み、苦しんだ時期があったのかもしれない。アイドルというキラキラとした雲の上に存在するような世界に生きるMIIHIが、わたしたちと同じ日本で生きてきた普通の女の子だったことを思い出した。ミイヒちゃんは、私と同世代の女の子、私と同じように今を生きるひとりの人間なんだ。そう思うと、なおさら大きなステージで輝くその姿が眩しく見えた。



それでも " 歌 " という心から好きになれる存在を見つけ、夢を掴んだ彼女はとても強い。それを環境があったから、みんながいてくれたからだと言える心もまた、強くて、逞しくて、優しいと思った。



そして、アイドルという夢を掴んだミイヒちゃんが今度は「まだやりたいことがある」「たくさんの夢がある」と高らかに宣言した。両手で強くマイクを握りしめ、力強く前を見据えるその瞳には確かに炎が宿っていて、虹プロのときJ.Y.Parkさんに指摘されていた" いい欲 " が顔を覗かせていたように思う。「もっと先へ行きたい」「もっと素敵な自分になりたい」って、そんな欲。

でももっと驚いたのはその後に続いた言葉だった。





「小さな頃、持っていなかった " 夢 " というものを見せてくれてありがとう」




対面でのツアーやこの時未発表だったけどドーム公演も決定して、これまで掲げてきた夢がどんどん叶っているこの状況で、「夢を " 叶えてくれて " 」じゃなくて「夢を " みさせてくれて " 」という言葉を選んだミイヒちゃん。叶った夢を心の底から喜んで大切に想いながらもそれをゴールにはせず先へ先へと進もうとするストイックさと、夢を夢で終わらせる気など毛頭ないとでも言うような自信と覚悟。たった一言でそれを感じさせてくれるなんて末恐ろしいにも程がある。

絶対にこの人に着いて行きたいと、着いていった先は眩しいのだと心の底から信じられる、ミイヒちゃんはそんな人だと思った。



けど、夢を叶えたのも、今そうして夢をみることができるのもミイヒちゃん自身が努力した結果なのに、こんな言葉を贈られるとは思わなかった。謙虚?ファン想い?そんなありふれた文字じゃ表せない熱い気持ちが言葉に乗って伝わってきたような気がして、込み上げてくる気持ちを堪えながら言葉に耳を傾けるのに必死だったなあ。

すっっっごく嬉しかった。でも嬉しい反面、ミイヒちゃんがそうやって感謝してくれてるWithUの存在も、ミイヒちゃんの才能と努力が導いて創り上げたものだと思うから、時々「自分って凄いな」「自分頑張ったな」っていっぱい自分自身を甘やかしてほしいとも思ったりした。



それに、私、というか私たちは、ミイヒちゃんが叶えた夢も叶えたいと思う夢も、貴方と同じように本気で叶えたいと思えるし、自分のことのように喜べる。そうやってキラキラした世界を真っ直ぐ突き進むミイヒちゃんのようになりたいと本気で思う人たちもいる。ミイヒちゃんはミイヒペンの夢そのものだってこと、知っていてほしいな。





挨拶という数分にも満たない短い時間の中でミイヒちゃんが紡いだ言葉は私にとって一生の思い出になるくらい、まるで宝石のように輝いてみえたよ。


いっぱい考えて、感じて、想って、


夢を掲げると後ろ指刺されるこの地獄みたいな世界で、夢という存在も、夢を見ることも決して悪いことじゃないと本気で思わせてくれるミイヒちゃんがアイドルとして存在する今この瞬間が心の底から誇らしく思えた。




ミイヒちゃんを推していてよかった。やっぱりあなたは世界でいちばんのアイドルだよ。これからもどうか、一緒に貴方の夢を追いかけさせてほしいです。